ネットや携帯も動画も観れない、手掛かりの情報はといへば雑誌か口コミだけ、そこで繰り広げられているシーンは行かないと何もわからない、そんな関西からすれば東京は異国だった頃のお話です。
高校卒業したばかりの18の春大阪に出てきた僕は街でこのフライヤーが目にとまった。マージービートアメリカ村の三角公園で無料ライブとある、出かけてみた。7、8人のマージービートの取り巻きと思われるモッズが居てそれまでモッズバンドって観たことないしモッズの友達居なかった僕は彼らとその日から意気投合し嬉しくて毎週末遊ぶようになる、彼らは皆自分と違って皆中卒や高卒の社会人だ。
「今週末東京行くねん!5/18 渋谷のライブインで毎年モッズメーデーがあるんや一緒に行こうや」イッチューとデイブに誘われるままに新幹線に飛び乗った。二人はそのためにスーツをオーダーして気合いが入っている、自分は神戸高架下のREDで買ったメランディのサイクリングシャツしか一張羅がなかったが(笑)よほど凄いイベントなんだろうなと想像されワクワクがとまらない自分でした。
昼に東京に着き現地の友達と待ち合わせた新宿アルタ前に向かう、イッチューの友人でこの春から東京の大学生でモッズシーンにも出入りするようになった大阪出身の田沢ノリちゃんがメーデーまで案内してくれるという(Here Today関西シーン特集の記事にも関わってくれていた)たまたまそのアルタ前に20~30台Numbersとりわけクールなモッズの人達がランの為に待ち合わせ集結してるのに出くわした!「スゲーこれが噂に聞く東京モッズか」と、はじめて見る彼らに興奮のあまり走り寄ったパーカー着た僕達でした。
皆クールで寄せ付けないピリピリしたオーラが尋常やなくってね、とりわけ一番カッコいい人に話しかけてみようよと話しかけにいったのがスタンダーズの元さんとノリさんでした(後でステージ観て知った)
僕ら「今日大阪からメーデーに来たんです」
●「ヘーエ」(だから何?)
僕ら「服とかどうしてますか?いい店ありますか?」
,●「原宿とか行けばあるんじゃない?」
・・・と、いきなりモッズ流のご挨拶を受けたわけでした
彼ら何十台ものスクーターモッズ達が渋谷原宿方面に走り去ってゆき、あとを追うようにパーカー着た僕達は徒歩で原宿に向かいます。
するとさっきのスクーターランのモッズ達が青山辺りにあったウェンディーズというハンバーガー屋の前にぎっしりスクーターを停め店内にたむろしているのを見つけました、「行ってみようぜ」と、まるで映画のブライトンのシーンのように店内はモッズしかいない!
すかさず入るが席が無い、探しているとさっきアルタ前で話しかけてきた僕達を見つけたガクさんが床を指して「ここなら空いてるゼ(笑)座れよ」とこれまたキツイ挨拶を喰らいました
こうして東京モッズのしばしば閉鎖的ととらえられてる洗礼を体験したわけです
つづく
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